時間に追われる

母がディーサービスから帰ってから時間に追われた。

自宅の前に止めた車の中で母が帰るのを待っていると四時頃送られてきた。自宅に入らずに近所の医院に連れて行く。予約は四時から五時の間である。

 

採尿、血圧を測り、血液検査をしてしばらく待つと医師の診察があった。いつもニコニコしている丸顔の女のせんせいである。

「お年を考えると立派です」

またほめてもらって母は喜ぶ。インフルエンザの注射をして貰い診察を終える。

診察料は跡にして貰って医院を出たのが五時十五分だった。

 

母を自宅に連れて帰り、すぐ風呂に湯を入れた。十七分はかかる。十七分では湯の量が気持ち少ないがまあ仕方がない。母に夕食を出し、昼に洗っておいた鍋と食器を拭く。時間が経っているのでほとんど乾いている。拭き終わっても十七分のベルはならない。あと六分もある。湯が一杯になるのは五時四十五分だ。ただ待っていても暇なのでスマートフォンでゲームを始めるとすぐベルが鳴ったので湯を止めて職場へ、車でないと六時の仕事開始に間に合わない。

 

車に乗り込んで診察料を払いに行くのを忘れていたことを思い出した。五時五十分である。医院に行き支払いを済ませると五時五十四分である。仕事場に着いたのは五時五十七分である。間に合った。

 

病院も仕事場も自宅近くだと好都合な時もある。今回がそうである。