天ざるそば

久しぶりにA庵へ天ざるそばを食べに行く。二時半ごろ到着。営業終了時間は三時に変わったままだ。客は三組ほど。

 

天蕎麦が来ました。そばつゆが薄い。どうしたことか。二口目から蕎麦をどっぷり汁に浸す。

 

今までは一口目は蕎麦の先っぽに汁を付けて啜って丁度良い濃さだった。出汁の良い香りが広がった。最後の一口は汁が薄くなっているので蕎麦をどっぷり汁に浸したものだった。

 

営業時間の短縮といい、薄いそばつゆといいどうしたことか。それに以前は白い上っ張りを着た店員さんがいたのに、この頃はエプロンをつけたこの店の奥さんらしき人しかいない。蕎麦屋と言うよりお茶の間感がある。蕎麦は糊の効いた白い上っ張りを着た人に運んで来てほしい。色柄のエプロンでは汚れが目立たない分清潔感がない。色柄のエプロンでは蕎麦屋と言うより個人の家の中で蕎麦を出されているようだ。よほど親しくないと個人の家で食事を出されても喉に通らない。

 

蕎麦って江戸っ子言うところの「粋な食いもん」じゃないの。蕎麦屋があるのは地方都市だし来る客は江戸っ子ではないけど、粋がわずかでも店の雰囲気に漂っていてほしい。入口の戸は木の格子にガラスが入って蕎麦屋の雰囲気である。窓も木の格子だ。雰囲気も味のうちです。

 

文句言ったけどその辺の蕎麦屋よりはずっと旨いA庵の蕎麦です。