雛あられ
先日かっておいた雛あられを届けに行った。
「こんにちは」
と言うと
言葉にならないむにゃむにゃが返ってきた。
ママとじいちゃん二人がかりで
「こ」
と教える。すると
「こ」
「ん、って強く」
と一音づつ教えて
「こんにちは」
を何とか言わせた。
雛あられを渡すとパックケージに描いてあるお雛さまを見ていた。
気に入ったようである。
ママはアンパンマンのお雛さまの絵が描いてあるお菓子を昨日買ったそうだ。
こっちの絵の方が可愛いとのこと。
気に入ってもらえてよかった。
「明日食べようね」
と言われて頷いていた。
言葉はまだまだ、でも
「バイキンマン」
「アンパンマン」
は言える。
「ドキンちゃん」と言っても黙っているからドキンちゃんはまだ言えないのだろう。
幼い子が可愛いと思うようになったのは老人になった証だろうか。
赤ちゃんをあやしたり幼い子にと話かけるおばあさんをみると赤ん坊や子供のどこが可愛いだろうと思っていた。
今は赤ちゃんや子供をみると心が和むのだ。そして希望のようなものが湧いて来る。